メタロイドは様々な基材に対して無電解めっきを析出するめっきプライマーです。
樹脂やセラミックスに塗工、乾燥し、無電解めっき液に浸漬すればメタロイド膜上に無電解めっきが析出します。
従来の樹脂めっきでは難しかった低誘電材料にも高密着なめっきが可能で反射防止層も特別なレイヤーを設けること無く実現可能です。基材とは無粗化で密着している為優れたスキンエフェクトを実現しています。beyond5G~6Gの高周波通信に必要な低伝送損失を実現できるオンリーワンマテリアルです。
【密着性】
メタロイドによるめっきは、基材とメタロイド層、めっき層の3層構造になります。
基材とメタロイド層との密着①は化学結合での密着、メタロイド層とめっき層②は物理的なアンカー効果での密着となります。
【光学特性】
ディスプレイやインビジブルなアプリケーションに組み込まれる材料には透過率やHaze値が求められます。メタロイドは基材の透明性を確保しつつ高い光学特性を実現します。
【メタロイドと無電解めっき】
メタロイドへの無電解めっきは、メタロイドの種類や目的により、市販の無電解めっき薬品から相性の良いものを選んで使用しております。
無電解めっき薬品は用途や特性(密着性や緻密性、光沢など)を考慮して選定する必要があります。
目的に合わせたメタロイド用の無電解めっき液もご用意可能です。
【パターニング】
メタロイドをシード層とした様々なパターニング工法でカスタマーニーズにお応えします。
フルアディティブ工法では2μ以下の微細配線を実現しておりインビジブルな透明配線や高集積配線に対応します。
サブトラクティブ工法
フルアディティブ法
【メタロイド応用製品例】
フィルムや繊維の線状品へのめっきは、メタロイドを均一塗工し無電解めっき液に浸漬するだけでめっきができます。電線のシールドや線状ヒーターなどの製品に応用可能です。
また、インモールド等の転写箔として作製する事も可能です。加飾や機能性が必要な製品への展開が実現可能です。
その他めっきが難しい不織布やガラスクロス、炭素繊維などの繊維状材料にもメタロイドは幅広く適用します。
【各種印刷とめっきの応用】
オンデマンド(インクジェット印刷)
透明易接着PETフィルムに
メタロイド印刷→無電解銅めっき
ロールtoロール(フレキソ印刷)
透明易接着PETフィルムに
フレキソ印刷→無電解銅めっき
3Dパターン(真空成形)
透明易接着PETフィルムに
メタロイド印刷
→ 真空成形
→ 無電解銅めっき
3Dパターン(パッド印刷)
パッド印刷→無電解金めっき
【その他のめっき】
スクリーン印刷マスクキング
密着力を弱めたメタロイド塗工
フィルムに0.5μmの無電解銅めっき処理をして乾燥後、スクリーン印刷でマスキング印刷すれば、抜きパターンに電解銅めっきで厚いめっきができます。
これをフィルムから剥離することができます。